近視について
○ 急速に増加している近視
近年、小中学生の視力低下が進んでいます。近視の発症には「遺伝的要因」と「環境要因」の両方が関与するといわれていますが、環境要因として近業作業の増加、屋外作業の減少が報告されています。特に、パソコン・タブレット・スマートフォンなどの長時間使用が悪影響を与えていると考えられています。
○ 近視の原因
近視眼では眼軸長(目の前後の長さ)が伸びてピント位置がずれる、眼球の変形が知られています。近くを見ることが習慣化してしまうと、その距離を見やすいように順応するために、眼軸長が伸びてしまうといわれています。眼軸長が長くなるほど近視の度数が強くなります。一度、眼軸長が伸びてしまうと戻ることがありません。そこで、眼軸長の伸びを抑えることが、近視の進行を抑制するための重要なポイントとなります。
○ 低濃度アトロピン点眼薬「マイオピン」【自由診療】
寝る前に1日1回点眼することによって、眼軸長の伸びをおさえることが証明されている点眼薬です。シンガポール国立眼科センターの研究によって開発され、日本でも直輸入して処方をおこなう施設が増えてきています。国内ではまだ認可されていないため保険対象外となりますが、国内の大学病院でも臨床治験が進められています。
対象となる方
□6歳~12歳までの中程度(-6D)以下の近視の方
□3ヶ月に1回の定期的な通院が可能な方
□就寝前に必ず点眼が可能な方
□最低2年間使用を継続できる方
処方のながれ・費用
マイオピンの治療は自由診療です。健康保険や医療費助成制度は適応されません。
初回処方時 |
マイオピン1本 + 検査・診察 |
6,000円(税込) |
1ヶ月後受診時(★) |
マイオピン2本 + 検査・診察 |
8,700円(税込) |
3ヶ月ごとの 定期受診時 |
マイオピン3本 + 検査・診察 |
12,500円(税込) |
★副作用の有無を確認するための検査・診察になります。問題がなければ追加処方します。
※ 3回目の治療以降は、3ヵ月ごとの定期的な通院が必要です。
※ 1本(5㎖)で両眼用、1カ月の使い切りです。